移住して4年半が経過しようとしています。
これだけの期間を今の場所で暮らすことによって、自分の感覚が変化してきました。
今回はその感覚の変化について、お話しますね。
縦の町から横の町へ
引っ越してきたとき、周りの風景にすごく違和感を感じました。
色々なものが横に広がっていて、何だか空間がスカスカしてる、と思いました。
前に住んでいたのは「縦の町」
以前住んでいたところは、周りにビルが多かったですし、辺りを見渡すとぎゅっと建物が密集していました。
そして、どこに行っても上の階に行ったり下の階に降りたり、縦移動がありました。
職場は4階にありましたし、行きつけのお店は5階建てで買う物を探してエスカレーターで移動していました。
子どもの習い事も、ビルの6階でした。
そして移動するときは自転車でビルの前を走る、またはバスでビル街を通る、という日常。
いつでも歩道には人がたくさん歩いていて、いつでもどこでも人の気配がしていました。
「横の町」に引っ越した
でも、今いるところは、縦移動はほとんどが2階まで。
3階もたまにありますが、5階や6階に行く機会はほぼありません。
よく行くスーパーもショッピングモールも、2階建てです。
町を見渡すと、ビルはありますが、ビルが乱立している感じではなく、ぽつぽつと建っているという感じ。
全体的に低い建物が多く、だだっ広い空間が広がっている感じです。
広い空間を車で行き来する、という場所。
狭い空間に色々な物があって、バスや自転車で移動するのとは、違う場所。
そして、とにかく、人が歩いていない。
外でほとんど人とすれ違わないのです。
夕方や朝は歩いている人を見かけますが、日中は珍しいと感じるくらいです。
割とみっちりと空間に建物や人が存在する感じになじんでいたわたしは、空間に余裕があるのが頼りなく感じて、最初は怖く感じていました。
変わった自分の感覚
でも、今の場所で暮らしていくうちに、目が慣れ、雰囲気にも慣れていきました。
そして、スカスカだと感じた広い空間に、深呼吸ができる余白のような安心感を持つようになりました。
昨年、久しぶりに前に住んでいた場所の近くまで行ったのですが、エスカレーターを乗り継いでの移動や、人の多さにひどく疲れてしまって。
「これが以前は日常だったのか~。」と改めて驚いてしまいました。
ぎゅっと密度が詰まった空間に、少し息苦しさを感じるようになっていたんです。
このような変化は、わたしにとって不思議な変化でした。
いつの間に、このように変わったんだろう?と思いました。
その場所で日常的に目にするもの、その場所で行う日々の行動、それがいつの間にか自分に浸透して自分の感覚そのものを変化させてしまったようです。
今の場所での生活が、静かにわたしの感覚に変化を与えたのでした。
まとめ
移住したての頃は、「変わらなきゃ」と思っていた時もありました。
でも、今思えば、焦りの気持ちがすごくあったんですね。
そこで淡々と生活するだけで、人って変わる。
あの頃焦っていた自分に、変わるからゆっくりでいいよ、と声をかけてあげたかったなと今思っています。
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