おすそ分け文化の洗礼 – 畑で採れた野菜のおすそ分け

家族

移住してから出会った「新しい文化」、「おすそ分け文化」


それまではお土産を渡す、お返しをもらう程度のことはありましたが、日常的に野菜や果物や魚などをやり取りすることはありませんでした。

もう物々交換しているんじゃないか?と思うくらい、頻繁に物のやり取りがあるので、カルチャーショックを受けました。


数年おすそ分けのやり取りを体験して、ありがたいことが多かったものの、モヤモヤすることもありました。


今回は主にモヤモヤの方に焦点を当てて、おすそ分けについて思うことを書いていきます。


野菜のおすそ分けで困ること



近居の義父が畑で野菜を作っているので、季節ごとに採りたての野菜をいただいています。

採りたての野菜は、瑞々しくて野菜の味がちゃんとして、とても美味しいです。

わたしは、義父の作る野菜がとても好きです。


でも、その野菜をめぐって、色々な感情に悩まされることがありました。

「野菜のおすそ分け」が、原因です。


野菜って、収穫時期になると短い期間に大量に採れるんですよね。

義父母は収穫した野菜を大きな段ボールにたくさん詰めて、親せきや古くからの知り合いに配ります。

それでもまだたくさん残るときは、わたしや夫に聞いてきます。

「野菜が欲しい人に送ってあげたいんだけど、誰かいない?」と。


実はこれ、ちょっと困るんです。


あげる側はたくさんあげたい、もらう側は適量がほしい



だって、大きな段ボールにみっちり野菜が詰まっているんです。

東京に住んでいるわたしの友だちがこれを見たら、びっくりします。


野菜のおすそ分けを何度か体験してみて、「野菜のおすそ分けは慣れている者同士じゃないと難しい」とつくづく思います。


野菜をあげる側の人は

「たくさん採れたからたくさんあげたい」

「たくさんあるものをあげるのだからお返しなんて気にしないで」

と言うのですが。


野菜のおすそ分けに慣れていないもらう側の人は

『スーパーで売っているプラスアルファくらいの量がいい』

『たくさんもらってもお返しをどうしたらいいのかわからないし、もらいっぱなしも気が引ける』

と思っているんです。


だから、義父母が知り合いに配っているような量をわたしの友だちに送ると、あげる側は「よかった」で終わるけど、もらった側は「こんなに大量の野菜、どうしたらいいの?!」と困惑させてしまうことになります。


友だちへのおすそ分けは量を調整


なので、野菜をわたしの友だちに送るときは、送る量を調整しています。


かごに入っている収穫したての野菜を、小さめの段ボールにつめて送るようにしています。

「二人だから適量がいいと聞いているので」とか、「冷蔵庫が小さいらしいので」とか伝えつつ。


ちょうど最近ソラマメが大量に収穫できて、送る機会がありました。

これも義父母の知り合いには大きな段ボールにどっさり詰めてあげていましたが、わたしの友だち用には小さめの段ボールに詰めて送りました。


ソラマメは鮮度が大事な野菜なうえ、外側と内側に皮があって下処理に時間が必要なことが分かっていたので、お休みの土曜日につくように送りました。


後日友人からは、「おいしかったよ~」と感謝の連絡をもらってホッとしました。

量も大丈夫なようでした。


でも後日、義父には「もっと大きな段ボールにいっぱい入れて送ってあげたかった」と言われ、ドキッとしました。(苦笑)


なぜもらう人の気持ちを考えないんだろう?と思っていた



わたしは一時期、

「野菜を大量にあげる人って、なぜもらう側の気持ちを考えないんだろう?」

と思っていました。


でも、移住して義父母の近くで暮らして、畑や野菜のことを知って、徐々に分かってきました。


野菜を作ってたくさんあげる人って、「もらう側の気持ちを考えない」のではなくて。


ずっと生活の中におすそ分けがあって、あげたりもらったりの中でいい思いも嫌な思いもすでに繰り返していて、経験値をためて、当たり前になっているのでした。

もう習慣だから、深く考えることもないんだと分かったのです。


ずっと知り合いや親せきと繰り返してきたことを、結婚した息子夫婦に当たり前のようにしていただけだったんです。


でも、わたしには、馴染みのないことでした。


だから、わたしだけが勝手にびっくりしていたのでした。


自分が心地いいを大切にする



移住して経験をつんで、徐々に「おすそ分け」についても、自分がどう動いたらいいか分かってきました。


今は

自分が心地いい

ことを大切にして動くことにしています。


そのために、2つのことを胸の真ん中に置いています。


〇「いるものはいる、いらないものはいらない」でいい

〇 お礼は物でなく、言葉や態度で示すだけでもいい


これを胸の真ん中に置くことで、おすそ分けによって心が波打つことがなくなりました。


もらう側のモヤモヤした気持ちを忘れない


これからずっとこの土地に暮らしていくと、おすそ分けについてもすっかり慣れていってしまうかもしれません。


でも、もらう側のモヤモヤする気持ちを、わたしはずっと忘れずにいたいと思っています。


あげる、もらう、をこれからも気持ちよく繰り返していくために。


まとめ



畑で採ってきたばかりの野菜がもらえて、食べることができるって、最高ですよね。

それがたくさん貰えるなんて、ラッキー以外何物でもない、って思いますよね。


でも、そのキラキラしたイメージの奥にしまい込んだちょい黒な本音を、今回敢えて書きました。


だって、もらう側って、もらったものに対してあれこれ言いづらいですものね。
もらえるだけでありがたいのに、という考えが頭にありますから。


きっとね、同じような思いをしている方がいらっしゃるんじゃないかと思うんです。

もしおすそ分けがもらえてありがたいけど、何だかモヤモヤするという方がいらしたら、ダメなことじゃないよ、わたしも同じだったよ、とお伝えしたいです。


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